「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんが、実写化の脚本トラブルをめぐり、自ら命を絶った痛ましい事件。
ドラマの脚本を手掛けた相沢友子さんへの誹謗中傷が止まりませんが、実はほかの作品も改悪され、「原作クラッシャー」と言われているようなんです。
今回は、相沢友子さんが原作クラッシャーと呼ばれる理由について、調査しました!ぜひ、最後までご覧ください。
相沢友子が原作クラッシャーと呼ばれる理由は?
相沢友子さんの脚本が、「原作クラッシャー」と呼ばれる理由は、「原作へのリスペクトがない」ことが大きいようです。
人気漫画の実写化となると、根強いファンが多いので、より厳しい目で見てしまうのは仕方ないでしょう。
しかし相沢友子さんは、脚本家としてのプライドの高さが、どのまま脚本に出ているため、批判されているようです。
本人がその様に発言している訳ではないですが、実際に原作と大きく改変されている場合が多く、「テレビ受けするなら何でも良いのか」という声もあがっています。
今回の事件も、事の発端は相沢友子さんのインスタグラムで、辛辣なコメントをしたことでした。
『セクシー田中さん』最終回についてコメントやDMをたくさんいただきました。まず繰り返しになりますが、私が脚本を書いたのは1~8話で、最終的には9・10話を書いたのは原作者です。誤解なきようお願いします。
インスタグラム
ひとりひとりにお返事できず恐縮ですが、今回の出来事はドラマ制作の在り方、脚本家の存在意義について深く考えさせられるものでした。この苦い経験を次へ生かし、これからもがんばっていかねばと自分に言い聞かせています。
どうか、今後同じことが二度と繰り返されませんように。
これが引き金で、原作者・芦原妃名子さんへの誹謗中傷が始まり、最悪な結末になってしまったと言われています。
原作漫画を出版した小学館は、一連の経緯について「調査を進めている」とする声明を公式サイトに掲載しました。
芦原妃名子さんの思いは、ドラマ制作側に伝わっていたと説明するも、相沢友子さんのコメントと食い違いもあるので、日本テレビにも詳しい説明が求められています。
その後相沢友子さんは、芦原妃名子さんが告白した脚本執筆の経緯を読み、「私にとっては初めて聞くことばかり。言葉を失いました」と説明しています。
自身が投稿した内容について、「もっと慎重になるべきだったと深く後悔、反省しています」とし、インスタグラムのアカウントは削除する意向のようです。
相沢友子が改悪した過去作品は?
相沢友子さん脚本がひどいと言われた過去作品を、一つずつ紹介していきます。
鹿男あをによし(2008年)
「鹿男あをによし」は、万城目学さんの小説が原作となっています。
2008年にフジテレビでドラマ化され、玉木宏さんや綾瀬はるかさんが出演していました。
改悪ポイントとしては、以下の通りです。
- 原作にない恋愛要素を追加
- 主人公の同僚の冴えない男→女性へ変更
余計な恋愛要素を追加したことで、批判を集めてしまったようです。
重力ピエロ(2009年)
「重力ピエロ」は、伊坂幸太郎さんによる小説を映画化した作品です。
加瀬亮さんや、岡田将生さんらが出演していました。
改悪ポイントとしては、以下の通りです。
- ストーリーの主軸になるハル(岡田将生)が奇人変人に成り下がっていた
- 「足りない」どころか「変なの入れちゃった」
全体的に小説とは違ったようですね。
鍵のかかった部屋(2012年)
「鍵のかかった部屋」は、貴志祐介さんによる小説をドラマ化した作品です。
主演が嵐の大野智さん、わきを固めるのが戸田恵梨香さんや佐藤浩市さんでした。
改悪ポイントとしては、以下の通りです。
- 主人公の榎本径とヒロインの青砥純子の性格が違い
- 原作には存在しないオリジナルキャラ・芹沢豪が主要キャラとなっている
こちらもキャラ変はすごかったようですが、ドラマの評価は高く、「ミステリー系の中で一番好き」というファンもいるほどでした。
ビブリア古書堂の事件手帳(2013年)
「ビブリア古書堂の事件手帳」は、三上延さんの小説をドラマ化した作品です。
フジテレビ系月9でドラマ化され、主人公・栞子は剛力彩芽さんが演じました。
改悪ポイントとしては、以下の通りです。
- 主人公のキャラクターが大幅な変更
- 主人公はロングヘアでメガネだったが、剛力彩芽のトレードマークだったショートカットでの出演
- 主人公の妹が弟に改変
- おとなしい男性キャラをパリピに改変
この作品については、脚本よりも「黒髪ロングヘアーの美女」の主人公が、ショートヘアの剛力彩芽ということに、ファンが納得いっていない様子でした。
当時、剛力彩芽さんがごり押しされていたこともあり、余計に炎上したようですね。
失恋ショコラティエ(2014年)
「失恋ショコラティエ」は、水城せとなさんの漫画をドラマ化した作品です。
フジテレビ系月9でドラマ化され、主演は嵐の松本潤さん、相手役は石原さとみさんでした。
改悪ポイントとしては、以下の通りです。
- 世界観の違い
- 恋愛要素すべてがドラマオリジナル
- 原作にはないトラウマ展開
原作ファンは1話で見るのを辞めた人も多いようですが、石原さとみさんのファッション・メイクが話題になったりと、宣伝効果は絶大でした。
人は見た目が100パーセント(2017年)
「人は見た目が100パーセント」は、大久保ヒロミさんの漫画をドラマ化した作品です。
フジテレビ系でドラマ化され、主演は桐谷美玲さんでした。
改悪ポイントとしては、以下の通りです。
- キャラクターイメージが違う
- 主人公の城之内のイメージが特に違う
城之内はスタイルは良いけど地味でオシャレと無縁、しかし仕事は出来るタイプでした。
しかしドラマでは、オドオド劣等感の塊で、かなり改変されていたようです。
とはいえ相沢友子さんは、原作者とご飯に行くほど仲良しだそうです。
原作者が許可した上で、オリジナル要素をふんだんに入れたのかもしれませんね。
本能寺ホテル(2017年)
「本能寺ホテル」は、万城目学さんの小説を映画化した作品です。
主演は堤真一さんと綾瀬はるかさんでした。
実は映画化にあたり、トラブルになっていたことを、万城目学さん自身が明かしています。
「万城目氏は2年間もかけて映画のオリジナル脚本を執筆したものの、最終的に全部ボツにされたそうです。ところが、ある映画の予告を彼が見ると、ボツになった脚本から一部の小ネタを複数盗んで、別の脚本家に書かせていたことが発覚したんです」
週刊文春
万城目学さんは即抗議したものの、フジテレビのこたえは「No」。万城目学ぶさんは泣き寝入りせざるを得なかったそうです。
フジテレビの盗作疑惑があり、これは脚本家うんぬんの問題ではなかったようですね。
トレース~科捜研の男~(2019年)
「トレース~科捜研の男~」は、古賀慶さんの漫画をドラマ化した作品です。
フジテレビ系月9枠でドラマ化され、主演は錦戸亮さんでした。
改悪ポイントとしては、以下の通りです。
- キャラクターイメージが全く異なる
- 話の根本が違う
- 警察の依頼なしにDNA鑑定をするなど、リアルさが無い
- 虎丸良平の性格が違いすぎて視聴者はオリジナルキャラクターだと勘違いするほど
- 法医科科長・海塚の性別が女性に改変されている
原作からかけ離れすぎて酷評を集め、当初はシリーズ化の話もあったものの、自然消滅したようです。
ミステリと言う勿れ(2022年)
「ミステリと言う勿れ」は、田村由美さんの漫画をドラマ、映画化した作品です。
フジテレビ系月9でドラマ化され、主演は菅田将暉さん。特別編、映画も公開されています。
改悪ポイントとしては、以下の通りです。
- 主人公・整の良さがほぼなくなり、ただのウザい青年に成り下がっていた
- 男女恋愛要素を無駄に入れる
- 風呂光が無能恋愛脳機構女に改悪される
- 爆弾魔の回で整が暗号をすぐに読解した
原作の要素とは異なる演出が多く、「全然違う!!」となってしまったのかもしれませんね。
セクシー田中さん(2023年)
「セクシー田中さん」は、芦原妃名子さんの漫画をドラマ化した作品です。
芦原妃名子さんは、ドラマ化にあたって、「漫画に忠実であること」を条件に同意しました。
改悪ポイントとしては、以下の通りです。
- ドラマのよくある王道展開に変更
- 個性の強いキャラクターが別人に変更
- 作品の核として大切に描いたシーンが大幅カット
- 恋愛要素を入れすぎ
芦原妃名子さんは何度もドラマの内容を修正するよう求めましたが、聞き入れられなかったようです。
ドラマの1~7話は相沢友子さんが担当したものを、原作者が修正し、9話と10話は芦原妃名子さんが急遽脚本を担当したそうです。
相沢友子さんへの批判が多数あり、まだ炎上が止まない状態です。
まとめ
今回は、相沢友子さんが原作クラッシャーと呼ばれる理由について、紹介しました!
相沢友子さんが過去に担当した作品が、原作と大きく異なる脚本になっており、批判を集めているようです。
テレビ局の意向もあり、一概にすべて脚本家の責任とは言えませんが、原作者へのリスペクトを欠いた発言が物議をかもしています。
今後の情報にも注目ですね。最後までお読みいただき、ありがとうございました。